文学散歩~就実の丘~

事務局ブログ

 12月に入り、旭川では氷点下の気温が続く日々となりました。降る雨は雪になるため、この時期の天気予報では「降水確率」ではなく、「降雪確率」と表現されます。
 皆様お変わりございませんか。
 11月12日、11月30日の2回にわたり、当館職員が休日を利用して就実の丘にドライブに出かけたそうです。就実の丘については、当館特別研究員・森下辰衛も自身のブログ記事(「就実の丘」(2020年11月12日公開)で紹介していますが、以下、写真を中心にご紹介しますね。
 撮影時期が異なりますので、北海道の季節の移り変わりを写真でおたのしみいただければさいわいです。

就実の丘を西神楽から望む

 保子は旭川から、この白金温泉にくる道を、空港つづきの丘に選んだ。両側に熊笹の生い茂る田舎道に薄が白く光っていた。ハイヤーはゆるやかな丘の起伏を幾つも越えたが、道はどこまでもまっすぐに伸びていた。あまりにもまっすぐなその道は、果てがないようにさえ見えた。

三浦綾子『果て遠き丘』断線

 旭川空港までの道はいくつかありますが、旭川医大などがある住宅地を越えた先に広がる旭川空港線(道道68号)や神楽岡通りを進むと、まっすぐ伸びた道の両側に田園地帯が広がります。『果て遠き丘』で保子が選んだ道はこれかもしれません。夏は青く光っていた山々もすっかり雪をかぶっていました。

2020年11月12日撮影

就実の丘への道(2020年11月12日)

 就実の丘へ向かう道の左手に広がるカラマツ林の紅葉。

2020年11月12日撮影

就実の丘(2020年11月12日)

 絶好の天気に恵まれ、車から降りて撮影しました。
 この日は8度ぐらいで、風はそう強くなく、数日前の初雪の時と比べると温かく感じました。車移動ということもあって、私達は薄手のコートや厚手のパーカーを羽織っている程度で、まだダウンなどの冬仕様ではありません。
 就実の丘から、通ってきたアップダウンのジェットコースターロードを振り返ります。賑やかに写真を撮っている方々もいらっしゃいました。

2020年11月12日撮影

 十勝岳連峰がくっきり見えました。中央左側の屏風のようなきれいな形がオプタテシケ山、ベベツ岳、美瑛富士、美瑛岳、十勝岳、上ホロカメットク山、富良野岳。

2020年11月12日撮影

就実地区にて

 就実の丘は三方向から道が繋がっています。行きは旭川空港の方から来ましたが、来た道を背にして左側へ伸びる道を進みました。

 大正2年、このあたりを開拓した青年たちが、明治の戊辰詔書にある「去華就実」から取って、「就実青年会」を創設したことから、今では就実地区と呼ばれるようになりました(去華就実…「外見の華やかさを取り去り、実際に役に立つ人間になる」の意)。

 前方に見えるのは旭岳など大雪山系の山々。そのまま山に続いているような道。

2020年11月12日撮影

「その先に進むと緑と雪と山できれいだよ」と通りすがりのカメラマンさんの勧めで進んでいくと……。

2020年11月12日撮影

 時刻は15時15分ですが、もう西日が差しています。まもなく日の入りです。

2020年11月12日撮影

2週間後……

 上の写真から2週間後の様子です。先月末に撮影したものを以下にご紹介します。
 すっかり雪景色です。

就実の丘への道(2020年11月30日)

撮影日:2020年11月30日
撮影日:2020年11月30日

就実の丘(2020年11月30日)

撮影日:2020年11月30日
撮影日:2020年11月30日
撮影日:2020年11月30日
撮影日:2020年11月30日

 いかがでしたか?
 今後も職員が三浦綾子作品ゆかりの場所や、おすすめの場所に出かけた場合はご紹介しますね。

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