三浦綾子記念文学館の 理念と指針

理念「共に創り、共に育む」

 三浦綾子記念文学館は、全国の三浦文学ファンの熱い思いと市民運動でつくられました。この設立の原点を忘れず、常にたちかえり、市民と共につくり、育み、進んでゆくことを礎とします。

 地域にとって三浦綾子記念文学館が「社会の共有財産」であるという自覚と誇りをもち、愛され、親しまれ、信頼される、かけがえのない存在として深く根をおろし、これを拠りどころに、三浦文学作品が末永く読み継がれるよう務めます。

語に含まれる意味・イメージ・願い

【 共に 】

 一人ひとりが主体的に参加し、“わたしたちの文学館”という愛着をもって感動と使命を共有し、自分たち自身の手で守り育てていくという精神性を、「共に」とあらわしています。

【 創る 】 

 かけがえのない文化財産を継承し、地域づくりに貢献するとともに、手づくりで、工夫を凝らして、出会いと関わりを豊かに、個性あふれる文学館を創造していくことを目指して、「創る」とあらわしています。

【 育む 】 

 「人はいかに生きるか」をテーマとした三浦文学作品を広く伝え、三浦綾子と光世が二人三脚で紡いできた文学と精神に根ざした、愛と平和といのちを大切に守る活動に取り組み、次代につなげていく意志を、「育む」とあらわしています。

指針

〇豊かな心を耕す「人間文学館」

「人はいかに生きるか」を問い続けた三浦綾子の精神性をあらわす空間に。

  “人はいかに生きるか”を追求し続けた三浦文学は、文字通り、人が生きることを是としました。敬虔なキリスト教信仰に基づいて生み出された作品群は、人々を励まし、慰め、希望を与え続けてきました。それは取りも直さず三浦綾子・光世夫妻の生き方そのものです。その志を受け継ぎ、人を生かし育てる文学館として歩みます。

○文学と地域をつなげる「地育文学館」

 三浦文学の根っこは北海道。文学を通じて地域を知り、楽しむ場に。

 北海道の風土で培われた文学として、三浦文学は普遍的なテーマを持ちながらも北の大地ならではの自然と情景を豊かに描き、人々の故郷をそれぞれの心に生み出しました。これを財産として、地域の方々が文学館とかかわり、お互いに学び、楽しむ場となるよう、活動の場を生み出していきます。

○愛と平和をつくる「平和文学館」

 三浦綾子が願った、愛と平和の暮らしを発信する拠点に。

 三浦綾子は、自身の体験から強く平和を願い、発言し、行動してきました。すべての作品に一貫して流れるその思いを、わたしたちは受け止め、守ってゆかねばなりません。人が人の生命を奪ってはならない。社会が人の暮らしを奪ってはならない。その大原則を守り、愛と平和を実現するためのメッセージを発信してゆきます。

三浦綾子・光世夫妻の書斎
三浦綾子・光世夫妻の書斎
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