暑かったけど楽しかった!『銃口』の旅

8月28日

朝8時

大型バスが文学館に到着

お茶などを積み込み

JR旭川駅前の集合場所に向かいました

遅刻する方もおらず

定刻通り8時45分出発

出発してまもなく森下先生のミニ講座が開かれました

綾子さんにとって歌志内での経験がいかに大切で多くの作品に生かされているか

いろいろなエピソードを上げてわかりやすくお話しして下さいます

お話の最後に

暴走族の頭だったヤンキーが

大震災を契機に両親やいろいろな人の温かい気持ちに触れ

仲間と共にボランティアとして活動を始めたという

実話を紹介し話は終わりました

いつ聞いても森下先生のお話はおもしろいですし

今回はホロッとさせられとてもいいお話でした

予定通り旧住友赤平炭鉱に到着

炭鉱のボランティアガイドとして活動している

赤平コミュニティーガイドクラブ TANTANの方々が

出迎えてくれました

ここで

巨大な縦抗を見学するグループと

坑内で使用した各種大型機械を整備する工場を見学するグループの

二手に分かれて行動しました

最初我々は整備工場に向かいましたが

倉庫の中に大きな機械がたくさん並んでいて

この説明を聞いておもしろいの?

と少し心配になりましたが

元炭鉱マンである

TANTANの代表三上さんのお話はリアルでおもしろく

実際に機械を動かしてものすごい音を聴かせたり

石炭の塊と普通の石を持たせて重さを比較したり

具体的でわかりやすく迫力たっぷり!

質問も相次ぎ時間をすっかりオーバーしてしまいました

※この写真は閉山直後の写真で現在とは違います※

次に縦抗のグループと入れ替わり

メタンガスの恐ろしさなど入坑時の注意事項の説明を受けて

ヘルメットをかぶっていざ出発!

ここでタバコなど火の気のあるものを持っていないか入念なチェックを受けたそうです

実際歩くのは坑道ではなく

72人乗りのエレベーターを上下させる

見上げるような巨大な鉄のヤグラがそびえる工場です

これが縦抗なんですね!

運び出した石炭を運ぶ貨車のために

たくさんのレールが敷かれています

この縦抗の向かい側に大きな風呂があるのですが

1,000人が同時に入れると聞いただけで

この炭鉱がいかに巨大な規模だったのかがわかります

もちろん3交代制ですから

3,000人以上の真っ黒な男達が毎日湯に浸かって仕事を終えたのです

さぁ、いよいよお楽しみの昼食です

寿司の松川さんにお世話になります

2/3の方が赤平名物がんがん鍋(豚ホルモンの味噌鍋)を選び

どうしてもホルモンはダメという方は海鮮丼を食べました

食べる前におかみさんから

がんがん鍋の由来について説明があり

ここで駆けつけた三浦光世館長からも

ご挨拶があり歓迎の言葉がありました

さぁ~

いよいよ実食!

胸に下がった名札を見ると名前と住んでいる街がわかるので

皆さん和気あいあいとおしゃべりしながら

皆さん「おいしい、おいしい」と舌鼓を打っていました

食後ゆっくり休む暇もなく

歌志内に向かいます

赤平からは15分ほどで着きます

歌志内市の郷土館ゆめつむぎを見学し

佐久間学芸員から

歌志内の歴史を聞きました

歌志内は山あいにある狭くて細長い町なので

多い時は5万人もの人が住むために

山の中腹まで炭住(たんじゅう:炭鉱住宅)で埋め尽くされていたそうです

綾子さんの教え子である

佐久間さんのお父様から当時の様子をうかがい

さらに深く綾子さんが小学校の先生として活躍した当時の歌志内を知る事ができました

この後バスで炭住の面影が残る地域を視察し

綾子さんの下宿跡から勤務した神威小学校まで

約1キロの道のりを実際に歩きました

この時、気温は30度を超えていたかもしれません

だまっていても汗が流れます

熱中症に気を付けてと呼び掛けながら

佐久間学芸員の説明を聞きながら歩きました

途中でバスが追いつき

あまりの暑さに急きょ残りの500mは

バスで移動する事になるハプニングもありました

旧神威小学校の跡には校歌を刻んだ石碑が立っています

ここで光世館長のお話を聞き記念写真を撮りました

さぁ、バスに戻ろうとしたとき

佐久間さんに校歌を歌って欲しいというリクエストがあり

快く佐久間さんは歌って下さいました

実はゆめつむぎは佐久間さんしか職員がおらず

佐久間さんが同行している間は閉館となります

でもこうして丁寧に説明していただき

校歌まで聞かせて下さった佐久間さんに

無理を承知でお願いした担当者としては

胸が熱くなりました

道の駅でトイレ休憩

冷たい飲み物を飲み

少し元気を取り戻しました

バスが出発する直前に

道の駅の駅長さんが追いかけてきて

「これを皆さんで食べて下さい」と

名物「塊炭飴:かいたんあめ」を2袋いただきました

そんなにたくさんの買い物はできなかったはずですが

ありがたくバスの中で味わいました

20分ほどで次の目的地「ソメスサドル」に到着

広い敷地にゆったりと配置されたオシャレな建物はいつ見ても素敵です

宮内庁御用達で

武豊騎手の鞍も作っている国内唯一の馬具メーカーです

産炭地では馬が多く使われ

馬具の需要があった事

その技術を生かして

高級バッグなどの製造をしていると説明を受けましたが

その品質の高さに皆さん驚かれている様子

中にはポンと何万円もするバッグを買われたご婦人もいらっしゃいました

5時前に三浦綾子記念文学館に着き

現在開催中の

特別展「星野富弘・花の詩画&三浦綾子との絆」を

小泉学芸員の解説付きでご覧いただきました

予想外の暑さには驚きましたが

内容的には皆さん満足していただいたようで

アンケートに答えて下さった方のほとんどが

「楽しかった」「また参加したい」と書いて下さいました

事故もなく無事旅が終わり担当としてはホッとしています

あらためてお世話になった方々

そしてご参加いただきました皆様に心より感謝申し上げます

お疲れさまでした

ありがとうございました

<参加者居住地域>

道外  東京 1名、 千葉 2名、 群馬 1名、 岐阜 1名、 三重 1名

道内  札幌 1名、 江別 2名、 恵庭 1名

旭川近郊  比布町 1名、 東神楽町 1名

旭川 21名

<アンケート結果より>

楽しかった 25名  普通 1名

来年も参加したい 23名  わからない 3名

次回訪問したい三浦作品の舞台は? 天北原野 13名 泥流地帯 5名

宿泊は可能? 可能 11名  行き先次第 9名

<アンケートに書かれたご意見・ご感想(ピックアップ)>

・本当に楽しかったです。

・もっと本を読みたくなりました。

・『道ありき』の旅があれば参加したい。

・体力に自信がある時は出席したいです。

・森下先生のミニ講座たいへん勉強になりました。

・校歌まで歌って下さった佐久間さん、人柄を感じさせる素敵な方でした。

・三浦作品はほとんど読んでいたつもりですが知らない事がまだあるのだと知りました。

・旅費は値上げしてもいいと思います。

・紅葉の北海道に来たいです。

・一人で行ったらわからないところに行けて良かった。

・とてもよい企画でした。楽しかったです。

・再び銃口読んでみたい。感激新たにいたします。

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