彫刻の第一人者・佐藤忠良の描いた“馬”などの原画32点<加藤多一展>

三浦綾子生誕90年記念の特別展2回、企画展は、どれも見逃せないものになりそうです。
 順に紹介すると、①4月1日~6月10日までは、道内児童文学の第一人者「加藤多一の世界・“馬”と“川”」展、②6月13日~10月28日は、文学館交流展で「星野富弘花の詩画&三浦綾子との絆」展③11月1日~3月27日は、綾子の子供のころが初公開となる「綾子の少女時代~草のうたから~」展です。
 まずは、4月からの「加藤多一の世界」展の見どころを紹介します。
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【故郷から馬の道具や多一が釣った魚の魚拓を展示】
 加藤多一は滝上の山に囲まれた深い沢に生まれ、この地で過ごした少年時代に農耕馬として開拓を支えた馬や山間の清流を遊び場にした幼いころの故郷の原風景を多くの作品に描いてきました。
文学館では、滝上町に出かけ、加藤多一の生まれた沢、遊んだ川、通った学校などを写真に撮り、当時使った馬具の数々、釣った魚の魚拓など貴重な品を借りて展示します。また、三浦光世館長も加藤多一と同郷で、故郷の馬などを読んだ短歌(光世手書き)も展示物の一つとなっています。

【日本の抽象彫刻の第一人者佐藤忠良が加藤作品のために描いた貴重な原画33点すべて展示】
 展示のもう一つの柱は、加藤多一の代表作4点に収められている原画の展示です。特に、馬を描いた代表作『原野に飛ぶ橇』の原画はすべて彫刻家佐藤忠良氏の手によるもので、めったに目にすることはできない貴重な作品。
この原画を今回の展示では、収蔵している北海道文学館から借りて全原画を一堂に展示。
このほか、剣淵町絵本の館からは、『はるふぶき』『馬を洗って』と『北の川をめぐる九つの物語』の原画を描いた旭川在住の絵本作家堀川真さんからはその全原画11点を借りて展示するなど、見ごたえのある貴重な展示となりそうです。


△4月から加藤多一展が開催される文学館2階、特別展示室。

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