企画展「ほほ笑みの向こう側-三浦光世展」

 HPアップ用ポスター

【開催にあたって】

かつて文学館にご来館された方は、三浦光世館長の穏やかな笑顔に迎えられたのではないでしょうか。

彼は館長の務めとして1階展示室を案内し、前川正氏の写真を示して「前川さんとよく似ていると言われているのですが、似ていますかねえ」とほほ笑みました。三浦綾子を信仰に導いた前川正のことを、光世は深く尊敬していました。「前川さんを愛したあなただから」というその言葉に嘘はなく、その胸ポケットにはいつも前川氏の写真が納められていました。

三浦光世はどういう人だったのでしょうか。綾子が作家デビューしてまもなく、『塩狩峠』連載中に口述筆記を行うことになり、光世は勤めていた営林局を退職して公私ともに綾子を支えました。彼女の晩年は進んで介護をし、見送ってからは講演活動、文学館館長と最期のその時まで忙しい日々を送りました。青春時代に出会った将棋は詰将棋を自分で作るほどの腕前であり、綾子に勧められてアララギに入会し後に歌集を出版するなど歌人でもありましたので、多才な人であったと言えるでしょう。また、綾子と同じように重い病に苦しむ青春時代があり、その中で光を見い出し、結婚後は共に体の弱い夫婦でありながらお互いを慈しみ合う夫婦でありました。

本展は、三浦光世の魅力を少しでもお伝えできればと企画いたしました。ご覧頂いた後に、あの柔和な笑顔に包まれて頂ければ幸いです。

企画展「ほほ笑みの向こう側―三浦光世展」

■期間 4月1日(金)~6月28日(火)

■時間 9:00~17:00(最終入館16:30)

■休館日 4月・5月 月曜日(祝日の場合は翌日)/6月 無休

■入館料 大人/500円 大学・高校/300円 中学・小学/100円

※10名以上で団体割引

※毎週土曜日は小中高生無料

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