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『塩狩峠』50年記念 新発売 「一口羊羹 塩狩峠」
『塩狩峠』50年を記念する商品として、三浦綾子記念文学館と市内の老舗の和菓子店が共同で製作した和菓子が完成しました。三浦文学の作品名を商品名にした菓子はいままで「氷点」「天北原野」があるが今回で3つ目となる。
文学館では、『塩狩峠』50年の記念に文学館を訪れるファンに記念に残るお土産品をつくりたいと市内の和菓子店に相談を持ちかけた。さまざまな意見の中で持ち上がったのは「塩狩峠は和寒町にありまちおこしに役立たせるためにも町の特産物で何かできないだろうか」ということだった。早速、文学館と店双方で和寒町を訪れ産業振興課などで特産物の話を聞き、町内の菓子の原料となる南瓜ペーストを製造している場所で原材料を買ってきた。
「南瓜の香りと甘みを生かして」羊羹づくりに約3か月を要した結果、5月中旬にようやく試作品が完成、三浦文学館で試食を行い、パッケージのデザインのレイアウトなどをつくりあげ6月末に完成した。
この「一口羊羹 塩狩峠」は、(株)わっさむファクトリーが和寒特産南瓜「雪化粧」を原料にした「カボチャペースト 黄将(おうしょう)」(商品名)をベースに和菓子店が餡をつくり一口サイズの羊羹(ようかん)にしたもの。「雪化粧」は灰白色の皮で肉質はホックホク、日持ちも抜群、糖度は13度。寒暖差がおいしさをつくる南瓜のまち和寒(わっさむ)町でも最も高級感と人気のあるブランド野菜である。ペーストは冷却して水分を飛ばす製造法を編み出し、糖度を18度に上げることに成功した高品質をもつ。
一口大にした羊羹を口に入れると途端にカボチャの香りがふんわり鼻に抜ける。味は濃厚だ。カボチャの自然の甘みは食後感にさわやかささえ残す。「天塩の国」と「石狩の国」の境に広がる和寒平野の畑地から生まれた逸品は、まさに『塩狩峠』50年を五感を通して感じさせてくれる。
商品は、4本一組パッケージ入り。一つの箱には、和寒・塩狩峠の特徴を表わす、「峠の一目千本桜」「冬の塩狩峠の絵画」「日本一を誇る特産の南瓜」「山を昇る蒸気機関車」の4パターンのシールが貼られ、その美観には思わずうっとりさせられる。また、箱の側面には、『塩狩峠』50年のイメージキャラクターが載っており、子どもにも人気になりそうだ。
販売は、1箱4本入り1000円(税込)で、当面三浦綾子記念文学館のみの販売です。
販売開始は7月1日から。なお、別途2本入り500円(税込)でも販売。
(三浦文学館では通信販売もしています。問い合わせは三浦綾子記念文学館 ☎0166-69-2626)
(文責:松本道男)