ちょっと、ショックな数値です。
2018年11月に、勤務先の大学の「日本文学史Ⅱ」(近・現代の文学史)という授業で、アンケートを行いました。質問は、ずばり「三浦綾子の作品を読んだことがありますか?」。
受講生は、人文学部の1~4年生で、142人から回答がありました。結果は――
三浦綾子の作品を
→ 読んだことがある・・・10人 (7%)
→ 名前は知っているが、読んだことはない・・・66人(47%)
→ 今回初めて聞いた・・・64人(45%)
→ 回答なし・・・2人(1%)
「三浦綾子」の名前を知っている学生が、とりあえずは半数を超えてはいるのですが、「今回初めて聞いた」も「45%」と半数近く、これが2000年代生まれの学生の傾向か……と、現実をつきつけられました。
「読んだことがある」学生には、作品も聞いてみました(複数回答)。
『氷点』6人
『塩狩峠』5人
『続氷点』1人
『天北原野』1人
『積木の箱』1人
『泥流地帯』1人
わりと幅広く読まれており、とくに『塩狩峠』は、朗読やアナウンスの練習に使われているという嬉しいニュースも。
知らないならば、伝えましょう! ということで、最終日には「特別講義・三浦綾子」を行いました。知る/読むきっかけ作りに、いっそう力を入れたいと感じています。
田中 綾