みなさまお変わりございませんか。
今年最初の 三浦綾子読書会 ゆっくり読む『天北原野』が1月17日(火)に開催されました。
タイトルのとおり、三浦綾子の長編小説『天北原野』(新潮文庫)を毎回少しずつ読み進め、今回は下巻「煤」の章の一~三についての感想や意見を交わしました。
講師の森下辰衛(三浦綾子記念文学館特別研究員)から報告が届きましたので、ご紹介いたします。
1月17日火曜日午後、三浦綾子記念文学館の本館2階図書コーナーでゆっくり読む『天北原野』読書会が開催されました。
今回は『天北原野』が大好きという大阪からの女性、やはり『天北原野』が一番気に入っているという新聞記者の若い男性も参加下さり、8人で下巻「煤(すす)」の章の一~三を読み、感想を語り合いました。
一~二は、戦争に行っていた完治が仮病を使って帰還してくる章ですが、三ではあき子が京二と澄男の二人を自分が産んだ子どもたちだと気づきながらも、イワンとの再度の不倫へと踏み出す決心をする物語でした。その中で、この章の題「煤」の意味をみんなで考え、愛され、愛し合うはずの様々な人間関係の中での不完全燃焼そして特にそこから出てくる絶望的な悲しみや嫉妬などで生じる汚れとして読みました。しかし、その中で京二が、叱られて泣く澄男と共に泣きながら言うセリフ「だって、澄男ちゃんはぼくの弟だもの」に希望が語られているということも、共有しました。
次回2月14日はこのつづきで「煤」の章の四~六を読みます。読む箇所のご案内が間違えていて申し訳ありませんでした。
森下辰衛からの報告による
森下辰衛
次回は2月14日(火)13時30分~15時30分に開催予定です。
『天北原野』下巻 「煤」の章の四~六を読み進めてまいります。
詳細は後日改めてお知らせをいたします。
ご不明点がございましたら、三浦綾子記念文学館までお問い合わせをいただければ幸いです。
マスクのご着用・手指のご消毒等、三浦綾子記念文学館の感染予防対策にご理解とご協力をお願いいたします。電子入館券や有効期限がない回数券(12枚綴り・郵送でお送りいたします)を是非ご利用ください。
『天北原野』は文庫本・電子書籍でお求めになれます(文庫版は下記カートからもお求めになれます)。 冒頭部分は、「三浦綾子小説作品 はじめの一歩」のこちらから無料でお読みになれます。
『天北原野』上 三浦綾子電子全集(小学館)
https://www.shogakukan.co.jp/digital/09D015670000d0000000
『天北原野』下 三浦綾子電子全集(小学館)
https://www.shogakukan.co.jp/digital/09D015680000d0000000