『塩狩峠』その後の物語
こんにちは。近藤弘子です。
今回は、2018年12月24日に行われた、旭川に住む作家さん3人の朗読会のことを報告します。私達案内人の講師である森下辰衛先生が出演し、『雪柳~ふじ子から天国の永野信夫への手紙』というご自身の小説の一部を朗読しました。
クリスマスイブ!ツルツル道路なのに、会場は人でいっぱい。50名までは数えましたが、パイプ椅子を出すほどの盛況ぶり!
『塩狩峠』ファンの方なら、一度は「ふじ子さんは、その後どうなったんだろう?」と考えるのではないでしょうか。
綾子さんのように前川正さんを亡くし悲しんでいたのに、一年後、光世さんが現れた!
でも、ふじ子さんはどうだろう?
永野さんにソックリな人でも現れるのか?
そこは文学館の特別研究員である先生です。
教会の少ない資料から調べ上げ、現実味があるのです。
ふじ子さんが大阪に住む永野さんのお母様に逢いに行き、二人とも泣いたこと!
乗客がふじ子さんと二人であったとしても、永野さんは守ってくれたはず!
うんうん、そうだ、ありそうだ!!
などと、一人考え聴き入っていた私でした。
今年の2月28日はモデルである長野政雄さんが殉職された110年目になります。
改めて『塩狩峠』のすばらしさを知って頂き、読み継がれていってほしい本です。
by 三浦文学案内人 近藤弘子