まず何より、北海道胆振東部地震で被災された方々にお見舞い申し上げます。
今なお(9月30日現在)、不便な生活を余儀なくされている方々がおられ、私が暮らす札幌市も、観光には何も問題はありませんが、すべてが日常に戻ったわけではありません。
9月29日には分館のオープニング・セレモニーも予定していましたが、三浦綾子・光世夫妻であれば、このような時に何をまず第一としただろうか――それに想いをめぐらせ、記念式典等は控え、予算の一部を義援金として被災地に送り届けることを選択しました。
三浦夫妻の“口述筆記の書斎”を移設復元した分館は、2年をかけて、全国の方々からの熱い想いとご寄付で完成した建物です。そのお披露目のセレモニーを控えることには、もちろんさまざまなご意見、葛藤もありました。
そんな中で迎えた当日は、さまざまな想いを包み込み、純化させたような秋晴れ……!
道内外、遠方からも、本当に多くの方々にご来館いただきました。ありがとうございます。閉館時間まで駐車場も満杯で、約270人の方々とオープンの日を迎えることができました。
新聞等でもさまざまにご紹介いただけましたが(下記)、私は1つ、分館のこの一角をおすすめしたいと思います。
テラスに面し、旭川家具をそなえたくつろぎのスペース「多目的室」。その一角に、携帯電話などを一度に6台充電できる「充電スペース」があります。今回の地震で三浦文学館も長時間の停電となりましたが、何かの際はもちろん、旅行中の方々、みなさまどうぞお気軽にお使いください。ご来館を心よりお待ちしております。
田中 綾
(参考)https://www.hokkaido-np.co.jp/article/233146?rct=n_culture 口述筆記、この書斎で 旭川・三浦綾子記念館 分館オープン(北海道新聞9月29日23:46更新)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/232276 三浦綾子記念館 29日分館オープン 書斎移設、「氷点」コーナーも(北海道新聞9月27日12:32 更新)