想い出ノート 第119号(2009年4月)より


2009.3.4

この一年のあいだ、大切なことを考えたいとき、何度かここを訪れました。
雪の季節に訪れたのは、はじめてなのですが、今日は晴れて暖かく、良い日です。
今日は、僕の誕生日です。
わずかな月日のあいだに、大切なものをいっぱい失って一人きりになりました。
大切なことを大切に想うため、努めてきたつもりでしたが、僕があまりにも人として至らないせいで、すべてを傷つけました。
ただ、失うことで責めを負うのは僕だけであって、僕のまわりの大切な人たちは、暖かいもの、安らかなものを新たに、再び、得ているので、それはとてもうれしいことです。
僕はある職業を目指してがんばってきましたが、今は、自分の資質にとても不安を感じています。でも、この人生に生まれたからには、それを大切に、大切なもののために、迷いながらも前に進んでいきたいから、その力を得たくてここに来ました。
見本林を一人しずかに歩くと、おだやかなもの、永くつづいていくもの、まるごと包み込むものを感じます。僕はそれを励みに先日までがんばってきて、結局失敗したけれど、いつか大樹のようになりたいです。

ここでは、静かに、自分を見つめることができ、落ち着きます。
ありがとうございます。


2009.3.5

もうずいぶん前に読んだ「氷点」ですが、今でもストーリー、人物を
思い出すことができます。それほどまでに印象の強かった小説
です。その「氷点」の舞台となった見本林に来ることができて
本当に良かった。旭山動物園に来るのが目的だった今回のひとり旅。
三浦綾子記念館にも足を運んで、いやしの旅となりました。


2009.3.14

私はキリスト者ではありませんが、三浦さんの本で語られている「人間」について日々考えながら仕事をしています。
見本林には二年前の来旭時に時間がなくて来られず、二年ごし(三年ごしの)
いや、「氷点」を読んでから以来の希みがかないました。
「塩狩峠」は私にとって非常に大切な本の一つです。日々のくらしの中で忘れがちなものを思いおこさせてくれる本です。
又、次回旭川に伺った折りにも参りたく思います。


2009.3.14

神戸からこの記念館にきたくてやってきました。三浦文学とは学生の時に
「天北原野」に出会い、それから「氷点」「塩狩峠」などなど次々と読みあさって
言葉では現せない感動をうけました。その後就職・結婚・出産して
仕事と子育て、家事に追いまくられて読書する時間なんて皆無でした・・・・・・
最近子どもも手を離れて、ふと自分自身のことをかえりみるゆとりができ
今までずっと走り続けてきて今は立ち止まってしまってこの20年余りは何だった
のか?!と考えてしまっています。夫との関係も微妙で・・・・・・・ここに来ると
夫婦って何?愛って何?といろいろと考えさせられてしまいます。私はクリスチャンではありません。母親が新興宗教に狂信的にこっていた姿をみて、むしろ
無信ろん者ですが、綾子さんの作品はなぜか自然体で受け入れられるのです。
50才を迎えて今までの人生、そしてこれからの人生を見つめています。綾子さんの愛のメッセージはとても心に響きます。これからどう生きていくべきか!!人生の指標にさせていただきます。そしてまた心がしんどくなったら、このいやし空間にこさせていただきます。

神戸市

2009.3.15

夫にすすめられ゛氷点〟を読んで以来、三浦綾子さんの
ファンになり、作品を次々と読むようになりました。
こちらの文学館では綾子さんの夫・光世さんへの
愛情、また光世さんの綾子さんへの愛情が
こんなに深かったのかと知りました。
そういった愛の中ですばらしい作品が
生まれたことを知りました。


2009.3.25


2年前 道ありき を読んでから、ずっとここを訪れたいと
思っていました。私にとって三浦文学との出会いは、人生観の
変わる経験だったと思います。今日、こちらに来ることが
できてとても嬉しいです。
きっとまた訪ねます。今度は塩狩峠も行きたいです。


2009.3.31


結婚記念日に妻と久しぶりに来ることができました。
初めて来たのが開館して間もない7月。もう11年前になるんですね。
変わらず静かなたたずまいで、いつ来ても心が落ち着きます。
6月に子供が生まれますが、いつか一緒にまた来たいと思います。

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