頌春 北海道療育園「三浦綾子文庫」開設を祝して

初春のお慶びを申し上げます。

今年、三浦綾子記念文学館は、開館二十周年を迎えます。

昨年末、その記念行事を先取りするかのような、うれしい場に立ち会うことができました。社会福祉法人・北海道療育園との連携協定事業の1つとして、「三浦綾子文庫」が開設されたのです。100冊以上もの三浦文学が、畳の間(ま)の書架に美しく並び、その書影を眺めるだけでも心が安らぐような・・・。

 

じつに多くの蔵書を寄贈くださったのは、北海道療育園の理事でいらっしゃり、三浦綾子記念文化財団の評議員を長きにわたってつとめてくださった、沼田進さんです。

12月20日当日は、雪深く、寒さにふるえる日でしたが、オープニングセレモニーに出席されたご関係者各位の笑顔に、心身はすっかりあたたまりました。

 

文庫常設の場所は、「福祉村地域交流ホームyou」(旭川市春光台3条10丁目)です。

貸し出しもできますので、お近くの方々、そして、中学校・高校の生徒さんたちにも、ぜひ活用していただきたいものです。

 

さて、毎年、元旦に綾子さんの小説を読むのが習慣ですが、今年は、自伝『石ころのうた』『この土の器をも』を再読。綾子さんのあゆんだ「道」を追体験しながら、この一年(ちなみに、私は戌年の“年女”です)を謹んであゆんでまいります――

 

田中 綾

 

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