田中綾館長によるブログ

「綾歌」館長ブログ

「あたたかき日光(ひかげ)」連載余話・その1 ―光世さんはMayumiちゃん?

北海道新聞 2022年3月6日朝刊 連載開始を知らせる記事 ロシアによるウクライナ侵攻のニュースが続く中、小説「あたたかき日光(ひかげ)――光世日記より」の連載が、3月26日にスタートしました。北海道新聞創刊80周年と、三浦綾子生誕100年...
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春日狂想~村上春樹とチェホフから、中原中也へ

映画公式サイト より アカデミー賞4部門にノミネートされ、話題を集めている映画『ドライブ・マイ・カー』(濱口竜介監督)。もうご覧になったでしょうか。村上春樹の短編を原作とした映画で、思い返せば、村上春樹作品に出合ったのは学生時代、『ノルウェ...
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河﨑秋子さん(三浦綾子文学賞受賞作家)の最新作、『絞め殺しの樹』

河﨑秋子『絞め殺しの樹』小学館 2021 毎年年始には三浦綾子の小説を読む、という習慣がありましたが、この年末年始は、河﨑秋子さんの5冊目の小説『絞め殺しの樹』(小学館) を読んで、一年の計としました。2020年に4冊目となる『鳩護(はとも...
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頌春 「音読」という読書体験への期待

新年のご挨拶を申し上げます。一昨年に続き、昨年も世界的に揺れ動いた一年でしたが、「おうち時間」という新たな言葉が定着した年でもあったでしょうか。 「おうち時間」「読書」「増えた」などで検索したところ、「公益社団法人 全国学校図書館協議会(S...
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本坊元児さん『プロレタリア芸人』と、マハトマ・ガンジー

多くの方々に支えられ、拙著『書棚から歌を 2015-2020』が、「しまふくろう新書」(北海学園大学出版会)から刊行されました。文学館WEBショップでも扱っております。 短歌が引用されている本だけを紹介するという、“しばり”のあるブックガイ...
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今年も、講演の秋

明治学院大学 キリスト教研究所サイト(アジアキリスト教歴史文化講義シリーズ) 今年の秋も、講演や「出前講義」のお声を掛けていただきました。入念な感染対策なども講じてくださり、ご関係各位にあらためて感謝申し上げます。 10月26日は、明治学院...
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「ほめことば」の達人

『ほめことばの事典』榛谷泰明編 白水社 小説を読み味わうポイントはさまざまですが、個人的には、ストーリー以上に、文体やレトリックに関心があります。そのため、比喩事典やオノマトペの辞典などを眺めることも楽しみの1つです。榛谷(はんがい)泰明編...
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田辺聖子の戦時下日記

文藝春秋 2021年7月号 「おせいさん」こと田辺聖子と、三浦綾子との接点は?1つ目は、「1964年」が記念の年ということ。そう、三浦綾子が「氷点」で朝日新聞一千万円懸賞小説に入選した年です。この年の1月、田辺聖子は、「感傷旅行(センチメン...
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旭川出身の白石和彌監督の新作『孤狼の血  LEVEL2』

『盤上の向日葵』柚月裕子(中公文庫) 7月28日に、旭川出身の映画監督・白石和彌さんと、作家の柚月裕子さんをお迎えした特別講義が勤務校で行われました。「日本映画論」という科目の最終日で、十分に感染対策を行ったうえで、私も参加させてもらいまし...
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三浦綾子の「凄い語彙力」

『文豪の凄い語彙力』(新潮文庫、2021年) 文庫本の新刊コーナーをのぞくと、山口謠司さんの『文豪の凄い語彙力』(新潮文庫、2021年) が目にとまりました。2018年刊行の話題の書が、この度文庫化されたのです。4章立てで、63の言葉が紹介...
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新聞小説ってなんですか?

「三浦綾子の『氷点』や『泥流地帯』は、いわゆる新聞小説でした」と授業で話したところ、学生から素朴な質問がありました――「新聞小説ってなんですか?」。はっとして聞き返したところ、「新聞小説」なるものを、時事問題やニュースを盛り込んだ小説かと思...
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〈お仕事小説〉というジャンル――May Dayに寄せて

先月4月1日から公開が始まった、北海道の労働情報の発信と交流のプラットホーム(サイト名は未設定)に、学生アルバイト短歌や、労働にまつわる書籍の書評を寄稿しています。 教育、奨学金、働き方改革、労働時間、保育など、さまざまなキーワードの記事が...
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